株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

医学部新設へ最終局面 - 文科省の構想審査会が月内に判断

No.4741 (2015年03月07日発行) P.10

登録日: 2015-03-07

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年度の医学部開学を目指す東北薬科大の「教育運営協議会」(委員長=里見進東北大総長)は2日、第6回会合を開き、医学部新設を判断する文科省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」が検討課題とした「7つの条件」への対応と協議の結果をまとめた報告書を大筋で了承した。同大は審査会での早期合意を目指し、3月末までに医学部の設置認可を申請する予定。
7つの条件は、(1)運営協議会の設置、(2)東北6県の医師偏在解消、(3)総合診療医の積極的な養成、(4)地域医療に支障を来さない教員や医師等の確保、附属病院の拡張整備、(5)医師の東北地方への定着を促す修学資金の仕組み、(6)入学定員の見直し、将来の定員調整時の他大学との協調、(7)その他─。(5)の修学資金への対応については「卒業生の地域定着策として実効性に欠ける」との声が最後まであったため、報告書は反対意見も明記する両論併記の形をとった。
会合ではこのほか、教員採用候補者約170人のリストについて非公開で協議。30%以上が東北大の所属医師とされ、この影響により現場医師の引き抜きが起こることを懸念する声が上がったという。
里見座長は「反対意見が出たことは書く。この構想が構想審査会の求める仕組みになっているかは審査会の判断を仰ぐことになる」とまとめた。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top