日本医師会、日本医学会、全国医学部長病院長会議の3団体は13日、記者会見を開き、国家戦略特区での医学部新設に反対する緊急声明を合同で発表した。
政府は昨年、域内での規制緩和を特例的に認める国家戦略特別区域として、東京圏など全国6区域を閣議決定。東京圏の国家戦略特別区域会議の成田市分科会は現在、特区での医学部新設について検討を進めている。
緊急声明では「2008年度以降、既存の医学部で定員増が行われている」「医師不足対策には偏在解消が必要」などの理由を挙げ、改めて千葉県成田市での医学部新設に反対を表明している。
会見で医学部長病院長会議の寺野彰相談役は成田市分科会のメンバー構成について、新設構想を掲げる国際医療福祉大と成田市、内閣府が中心になっていることを問題視。日医の横倉義武会長も、同分科会に文部科学省や厚生労働省が参加していないことを指摘し、両者の積極的な関与を求めた。