18歳未満の子どもを持つがん患者は全国で年間5万6143人で、その子ども達は8万7017人に上るという初の推定値を、国立がん研究センターが4日に公表した。同センター中央病院の5年間の入院患者データを基に、地域がん登録、院内がん登録の集計データにより算出したもの。
それによると、がん患者の平均年齢は男性が46.6歳、女性が43.
7歳。親ががんと診断された子どもの平均年齢は11.2歳で、18歳未満のうち0~12歳が半数を超えた。全国のがん診療連携拠点病院におけるがん患者数は、1施設当たり年間約82人で、子どもは128人と推定された。
同センターは、「がんの宣告は、患者自身に加え家族、特に子ども達に大きな影響を与える」として、「がん患者がより良い療養生活とその後の人生を送ることができるよう、多方面からの十分な支援体制が不可欠」と指摘している。