厚生労働省は19日、自民党厚生労働部会に対し、20日召集の第193回通常国会に提出予定の法案の概要を示した。このうち、罰則付きの受動喫煙防止対策強化を盛り込んだ健康増進法改正案には、飲食業界への配慮を求める声が相次いだ。
2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、厚労省が早期成立を目指す健康増進法改正案では、受動喫煙防止の強化策として、施設管理者に喫煙禁止場所の掲示を義務づけ、喫煙禁止場所への灰皿等の設置を禁止。違反者に過料を課す規定も盛り込んでいる。現行の「罰則なし・努力義務」を厳格化する形だ。
喫煙禁止場所の範囲については、医療機関、小・中学校、高校等は「敷地内禁煙」、社会福祉施設、大学、官公庁、バス、タクシー等は「屋内禁煙」、飲食店、ビル等の共用部分、鉄道等は「原則屋内禁煙(喫煙室設置可)」としている。しかし、飲食関連団体は中小規模の店舗を含めた一律の喫煙室設置に費用面で難色を示し、「分煙」推進への支援を主張。同業界への対応が焦点となっている。
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