静脈血栓塞栓症(VTE)例において、抗凝固療法中止後のアスピリンは、出血リスクを増加させることなくVTE再発を抑制する(WARFASA試験)。このアスピリンに比べ、低用量DOACはさらにVTE再発リスクを相対的に約70%低下させることが、ランダム化試験 "EINSTEIN CHOICE"の結果、明らかになった。17日から3日間、米国ワシントンDCで開催された米国心臓病学会(ACC)で、カナダ・オタワ大学のフィル・ウェルズ氏が報告した。
同試験の対象は、ワルファリン、またはDOACを6~12カ月服用していたVTE患者3396例。アスピリン100mg/日群、リバーロキサバン20mg/日群、同10mg/日群にランダム化され、二重盲検下で追跡された。
その結果、1年間のVTE再発率は、アスピリン群4.4%、リバーロキサバン20mg群1.5%、同10mg群1.2%だった。アスピリン群に対する20mg群のハザード比(95%信頼区間)は0.34(0.20-0.59)、同10mg群は0.26(0.14-0.47)となっていた。
一方、大出血の発生率はアスピリン群0.3%、リバーロキサバン20mg群0.5%、同10mg0.4%で差はなかった。
同試験は、Bayer社の資金提供により実施された。