公表されたレセプト調査の中で,最も詳細かつ網羅的なものが全国健康保険協会(協会けんぽ)データであろう。医歯調剤の年間約3億件のレセプトの集計データが,3カ月ごとに協会けんぽサイトで公表されている。e-STATが集計表という形で提供するのに対して,協会けんぽデータは分析しやすいいわゆるキューブ形式で提供されているので,ExcelやAccessにそのままダウンロードして分析できる。
医歯レセプトについては,傷病分類(119分類),都道府県別,診療月別,被保険者・被扶養者別,性,年齢階級(10歳階級)別,調剤レセプトについてはさらに,薬効分類,一般名か否か,の別もある。2009年4月より5年間分のデータが蓄積されており,総行数は医歯で1130万4543行,調剤で703万9509行にものぼる(表1)。
なお,協会データは医療給付実態調査とも重複する。しかし件数でみると,医療給付実態調査に含まれる協会けんぽのレセプト件数は協会データの8割弱にとどまっている。
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