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(5)HISで安心を支える病院づくり【4章 「変える」で生まれる真価】[特集:患者満足度を上げる院内・院外広報]

No.4727 (2014年11月29日発行) P.69

石田章一 (NPO法人日本HIS研究センター)

登録日: 2016-09-01

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  • 「はとはあと」評価は,情報面から地域とのつながりを整備し,必要な情報を切らさず,またそのムラ,ムダ,ムリをなくすとともに,わかりやすく適正さを失わない病院づくりのコンセプトを担い,病院広報の中核と位置づけていく活動です。日々生起する病院事業の変化・動向を受け取り,時代を読み取りながら,独自の生活文化を醸成していきます。
    さて,その基幹となる考え方は, HIS(Hospitality/Identity/System)で,安直に訳してしまえば「あなた・わたし・みんな」というトリニティー思考です。物事の発想や問題解決は多面的な視点でのアプローチこそが正しく,よい考えを生み出す源泉であると考えたのです。具体性もシステム性も,そのままでは何の機能もありません。
    イメージを広げるために,ここに綺麗な絵が描かれたお皿や食器があると考えて下さい。料理が載っていない器では,いまひとつもの足りません。しかし,見方によっては,何も盛りつけてないほうがより自由に創造性を満足させることができる,という思いに浸れるのではないでしょうか。
    HISは,ただ問題を解決するのではなく,病院の今とこれから始まるであろう道のりを新たにデザインすることです(図2)。「そんなこと,できるだろうか?」誰しも考えてしまうと思います。外科の先生は,内臓を取り出したり縫ったりしますが,一般の人からみれば「そんなこと,できるだろうか?」です。まず必要なことは,話を疑わないことです。それはなぜか?自分の意識をニュートラルにしておくこと,そしてよいアイデアや意見だけによく感覚が響くようにしておくことが大切だからです。次に,これからの道のりを考えることと同じなのですが,まったく違うことを同時にする,いわば曲芸への挑戦です。

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