厚生労働省は「高齢者医薬品適正使用検討会」(座長=印南一路慶大教授)を設置し、17日に初会合を開催した。多剤投与による副作用の発現状況など安全性の観点で薬物療法に関する実態把握を進め、高齢者への医薬品の適正使用を推進するための対策を検討する。
検討会では厚労省医薬・生活衛生局の佐藤大作安全対策課長が、高齢者において医薬品の安全対策を推進する必要性を説明した(表)。佐藤課長は合併症による多剤投与の増加、それによる副作用の増強など「高齢化の急速な進展により、高齢者への薬物療法に伴う問題が顕在化している」と指摘し、適正使用を加速するための検討を構成員に要請した。
また武田俊彦局長は、オプジーボなど高額医薬品には適正使用のためのガイドラインが作成されていることを紹介し、「身近な医薬品も適正使用が課題になる。医薬品の相互作用の安全性や臨床現場で役立つ指針など、幅広い視点で議論してほしい」と依頼した。
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