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DPP-4阻害薬による類天疱瘡の発症【通常の薬疹とは異なる発症機序が推定される。HLA-DQB1*03:01がリスク因子】

No.4901 (2018年03月31日発行) P.56

大塚篤司 (京都大学大学院医学研究科皮膚科学)

氏家英之 (北海道大学病院皮膚科講師)

登録日: 2018-03-29

最終更新日: 2018-03-27

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  • DPP-4阻害薬の重大な副作用として水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid:BP)が話題となっています。
    臨床症状,検査,治療法,一般的なBPとの違いについて北海道大学・氏家英之先生にご教示をお願いします。

    【質問者】

    大塚篤司 京都大学大学院医学研究科皮膚科学


    【回答】

    水疱性BPの発症誘因として,2型糖尿病治療薬であるDPP-4阻害薬が注目されています。2011年頃からDPP-4阻害薬服用者に生じたBPが海外で報告されるようになり,わが国からの報告例も徐々に増えています。フランス医薬品安全性監視データベースに基づいた研究によると1),2008~14年の薬物有害事象21万件余りのうちBPとして報告されているものは149件あり,そのうちDPP-4阻害薬内服に伴うものは42件でした。BPの報告オッズ比(reporting odds ratio:ROR)はDPP-4阻害薬で67.5と高値で,DPP-4阻害薬服用中にBP発症のリスクが高くなることが示されました。

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