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(2)在宅における尿路感染症の治療と訪問看護との連携[特集:在宅診療特有の尿路感染症診療]

No.4903 (2018年04月14日発行) P.34

小松裕和 (JA長野厚生連佐久総合病院地域医療部副部長,地域ケア科医長)

佐々木 淳 (医療法人社団悠翔会理事長,診療部長)

高山義浩 (沖縄県立中部病院感染症内科,地域ケア科医長)

登録日: 2018-04-13

最終更新日: 2018-04-11

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入院治療に切り替えるタイミングについて関係者間でコンセンサスを形成しておくことが重要である

セファレキシン(CEX)内服,セフトリアキソン(CTRX)静注,レボフロキサシン(LVFX)内服,ST合剤内服は在宅における尿路感染症のキードラッグである

訪問看護との連携には特別訪問看護指示書の発行,フォローアップ計画,薬剤と物品の準備が重要である

1. 治療を行う場所の考え方

尿路感染症に限らず,治療を最優先として考えるのであれば,静脈注射を要するような中等症以上の感染症は入院させて治療することが原則である。特に全身状態が不安定であったり,診断が明らかでなかったりするときには,入院医療とすることを原則としたい。

特別な事情がない限り,感染症を在宅で治療し続けることにこだわるべきではない。在宅医療では,病院医療と比して感染症の治療に失敗するリスクが高く,失敗に気づくのも遅れがちとなることを理解しておく。よって,在宅から入院への切り替えについて,あらかじめ関係者間でコンセンサスを形成しておくことが重要である。介護施設の力量は,看取り経験の有無で推察できる。看取り経験のない施設では,状態の変化に対して踏ん張れない(すぐに救急搬送してしまう)ことが多い。また,電話での報告内容でも察することができる。バイタルサインが言えない施設は,そもそも急変に気づけない可能性がある。

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