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関節リウマチと鑑別すべき関節疾患[内科懇話会]

No.4952 (2019年03月23日発行) P.43

司会: 安倍 達 (埼玉医科大学総合医療センター名誉教授)

演者: 天野宏一 (埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科教授)

登録日: 2019-03-22

最終更新日: 2019-03-19

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  • 【司会】 安倍 達(埼玉医科大学総合医療センター名誉教授)
    【演者】 天野宏一(埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科教授)

    個々の患者の関節リウマチ(RA)の診断は分類基準を参考にはするが,慎重に行うべき

    リウマトイド因子(RF)陽性の多関節痛の患者で,CRPが陰性の場合は,Sjögren症候群などの膠原病を疑う

    RF陰性の高齢の多関節痛患者では,リウマチ性多発筋痛症(PMR)やRS3PE症候群を疑う。その場合,潜在的悪性腫瘍などの全身検索も行うべきである

    中高年以降の関節痛患者は変形性関節症(OA)の要素があると考える。特にerosive OAとの鑑別が重要

    関節リウマチ(RA)の病態と発生メカニズム

    関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)は関節の痛みと腫れが慢性に経過し,軟骨・骨破壊を経て関節の変形が生じる疾患です。命に直結しませんが,生活の質を著しく低下させる疾患であるため,いかに予防するかが課題です。

    原因はいまだにわかっていませんが,病態は徐々に明らかになってきました。免疫担当細胞の活性化,そしてそこから出てくる炎症性サイトカインの産生,そのサイトカインがまた次の細胞を活性化するという炎症の持続・悪循環によりネットワークが形成され,その結果として滑膜にある破骨細胞が活性化され骨が壊れることによって関節が変形します。

    壊れた組織からはプロスタグランジンなどが産生され,疼痛の発生につながるというメカニズムです。

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