痛風は高尿酸血症に起因し,蓄積した尿酸結晶の関節滑膜からの脱落により生じ,わが国には100万人が存在する。痛風の原因である高尿酸血症は男女問わず血清尿酸値が7mg/dLを超える病態と定義され,腎負荷型,排泄低下型ならびに混合型に分類される。腎負荷型は従来の産生過剰と腎外排泄低下型よりなるが,その分類にはABCG2輸送体の遺伝子診断が必要であるために,両者を合わせて腎負荷型と総称する。高尿酸血症は生活習慣病や腎臓等の臓器障害のリスクの可能性があり,現行ガイドラインでは腎保護の目的で尿酸降下薬の投与が推奨されている1)。
腎負荷型高尿酸血症は尿中尿酸排泄亢進を伴い,排泄低下型高尿酸血症は尿中尿酸排泄低下を伴うため,随時採血・採尿にてクレアチニンと尿酸を測定し,尿酸・クレアチニンクリアランス比または尿中尿酸/尿中クレアチニン比を計算して病型を決定し,尿酸降下薬を選択する。
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