【質問者】
小川 渉 神戸大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌内科学教授
【代謝改善,体重減少,血圧降下,TGF改善,酸素供給量やケトン体の増加が腎保護に関与する】
SGLT2阻害薬の大規模臨床試験のサブ解析で,腎保護作用の可能性が示されました。腎保護作用をprimary endpointとして行われたCREDENCE試験にて,主要評価項目である末期腎不全・血清クレアチニン値の倍増・腎臓死・心血管死の複合イベント発生率は,プラセボ群に比べて30%減少したと報告されました。副次評価項目である複合腎アウトカム(末期腎不全・血清クレアチニン値の倍増・腎疾患による死亡)は34%,末期腎不全単独では32%,透析導入・腎移植・腎臓死の複合腎アウトカムは28%と,それぞれリスクが低下することが示され,腎保護作用が証明されました。
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