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■NEWS 【欧州糖尿病学会(EASD)】患者から見た血糖低下薬の評価は?:RCT“TriMaster”(2)

登録日: 2021-10-06

最終更新日: 2021-10-06

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TriMaster試験の主目的は、メトホルミン服用2型糖尿病(DM)例に対する、HbA1c低下作用最大化を目指した追加併用薬選択の検討だが(「血糖低下作用を最大化する追加薬剤選択を目指して:RCT“TriMaster”(1)」参照)、全例がグリタゾン系薬とSGLT2阻害薬、DPP-4阻害薬を二重盲検下で服用しているため、これら薬剤に対する患者サイドの評価も可能である。この点についても、Beverley Shields氏(エクセター大学、英国)から報告があった。

解析対象となったのは、メトホルミン(±SU剤)服用下で「HbA1c7.512.2%」だった2DM 503例中、上記3剤を順次12週間ずつ服用する6群にランダム化され、試験終了まで脱落しなかった457例である。各薬剤に対する評価の調査は服用期間終了時に実施した。

その結果、患者から「好ましい」との評価が最も多かった薬剤はSGLT2阻害薬(38.7%)であり、次いでDPP-4阻害薬(34.8%)、グリタゾン系薬(25.8%)だった。

この点について探索的解析を実施したところ、いずれの薬剤でも「好ましい」と回答した患者では、他剤に比べ「有害事象」が少なかっただけでなく、「HbA1c到達値」も低くなっていた(いずれも検定は示されず)。

さて、「有害事象」の報告数は、DPP-4阻害薬で他剤に比べ有意に少なかった(最多はSGLT2阻害薬)。にもかかわらず、「薬剤非忍容」率は9.3%と、グリタゾン系薬(5.5%)、SGLT2阻害薬(8.6%)に比べ、高い傾向が認められた(P=0.052)。この理由は不明だという。なお、DPP-4阻害薬で他剤に比べ多い傾向が見られた有害事象は、「気分が悪い」(10%弱)のみだった。

本研究は、英国国立衛生研究所(NIHR)から資金提供を受けて実施された。

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