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【他科への手紙】呼吸器内科→耳鼻咽喉科

No.4814 (2016年07月30日発行) P.55

冨田桂公 (国立病院機構米子医療センター 呼吸器内科診療部長)

登録日: 2016-09-16

最終更新日: 2017-01-23

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  • 当院は鳥取県の西端の米子市にあり、中国山地の北側に位置し、日本海に面して自然に恵まれた環境下にあります。円錐形のシルエットを呈する名峰大山が日の出ずる東側には聳えています。この2~3年前より、3月から梅雨前にかけて、時には夏まで、街より東側を見ても、大山に靄がかかり、輪郭さえぼやけています。

    当県でも、春先には東アジアの砂漠から黄砂が飛来し、街が黄色の埃で覆われます。しかし近年では、白色の埃で覆われるようになってきました。県の広報では、PM2.5の値が高いとの報告もあり、この白色の埃の原因はPM2.5によるものではなかろうかと考えられています。この白い埃がみられるようになり、咽頭痛、目の瘙痒感、咳などの症状を有する患者さんが増加し、また、私が専門にしております喘息を有する患者さんのコントロールが不良になってきています。そうした患者さんの身体所見の特徴は、咽頭壁に透明~灰白色の鼻汁がみられたり、鼻汁の流れた跡として、発赤・腫脹もしくは白色に萎縮した粘膜所見がみられます。上気道のスペシャリストの耳鼻咽喉科の先生にお世話になるばかりです。

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