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重症1型糖尿病のインスリン・デバイスによる治療と移植適応選択について

No.5133 (2022年09月10日発行) P.50

小玉正太 (福岡大学医学部再生・移植医学講座主任教授)

松久宗英 (徳島大学先端酵素学研究所 糖尿病臨床・研究開発センター センター長)

登録日: 2022-09-07

最終更新日: 2022-09-06

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  • 重症1型糖尿病のインスリン・デバイスによる治療と移植適応選択について教えて下さい。
    徳島大学・松久宗英先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    小玉正太 福岡大学医学部再生・移植医学講座主任教授


    【回答】

     【1型糖尿病治療は先進的内科治療を第一に,末期腎不全合併例では膵腎同時移植が,重症低血糖の回避困難例は膵島移植が適応となる】

    自己免疫機序により膵β細胞が破壊され,内因性インスリン分泌が枯渇する1型糖尿病では,治療の基本は血糖を正常近くに保つ基礎インスリンと追加インスリンの適切な補充です。1日1回の24時間以上安定した作用が持続する持効型インスリン製剤および食事ごとの急峻な作用を持つ超速効型インスリン製剤の皮下注射,あるいは超速効型インスリン製剤によるインスリンポンプ(insulin pump:IP)治療が行われます。

    このインスリン治療を支援するのが,皮下間質グルコース濃度を持続的に測定する持続血糖モニタリング(continuous glucose monitoring:CGM)です。最新のIPではCGMに基づく高血糖でのインスリン自動注入と低血糖でのインスリン注入停止により,目標血糖値の70~180mg/dLに70%以上がおさまります。

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