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消化管粘膜下腫瘍(GIST等)[私の治療]

No.5135 (2022年09月24日発行) P.43

杉山敏郎 (北海道医療大学先端研究推進センター教授)

登録日: 2022-09-26

最終更新日: 2022-09-20

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  • 消化管粘膜下から生じる腫瘍の総称である。したがって,組織学的に消化管粘膜下に存在する細胞に由来する全腫瘍が含まれる。一般的な消化管腫瘍の大半を占める上皮性腫瘍と対極の概念である。悪性度が高い腫瘍から良性腫瘍まで多彩である。悪性度が高く,頻度の高い腫瘍は消化管悪性リンパ腫である。
    GIST(gastrointestinal stromal tumor)は,かつてのあいまいな間葉系に由来する腫瘍とする概念から,今日では消化管筋間神経叢に存在するカハール介在細胞由来の腫瘍とする概念に変遷した。根拠は,カハール介在細胞のみがGISTと同様に,KITおよびCD34が発現していること,特定のエキソンに変異のあるc-kit遺伝子ノックインマウスに消化管のカハール介在細胞過形成様腫瘍およびGISTが発生すること等が明らかにされたことによる。予後不良GISTは従来は10万人当たり2~3人と報告されていたが,免疫組織学的診断に基づく新概念では,検診で発見される小さい胃GISTが多数あり,実際の頻度はもっと高い。悪性度は様々で,腫瘍径,核分裂数,発生部位により悪性度が推定できる。

    ▶診断のポイント

    組織学的に多様な腫瘍の総称であるから,組織診断は必須である。部位診断には通常内視鏡に加え,超音波内視鏡が有用である。症状は腫瘍径に依存する。大きな腫瘍では腫瘍からの出血に伴う貧血,巨大な腫瘍では通過障害に伴う症状により発見される。小さい腫瘍はほとんど無症状で,検診等で偶然発見される。悪性リンパ腫やGISTでは免疫組織学的診断,遺伝子診断も必須である。

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