【質問者】石垣 泰 岩手医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科教授
【高値の場合は,その原因となる生活習慣の改善を指導し,それでも高値が持続する場合に薬物療法を考慮する】
高TG血症は,動脈硬化惹起性のレムナントリポ蛋白,LDLの中でも特に動脈硬化惹起性の強いsmall dense LDLの増加,そして低HDLコレステロール血症やメタボリックシンドロームと関連することが多い病態です。
従来のガイドラインでは空腹時TG値のみを脂質異常症診断基準・管理目標値に提示してきましたが,わが国で行われたCIRCUS研究(サークス,Circulatory Risk in Communities Study)をはじめ,数多くの国内外の疫学研究から空腹時TG高値のみならず随時TG高値も冠動脈疾患および脳梗塞のリスクとなることが報告され,また随時TG値のほうが空腹時TG値よりも強いリスクであるとする論文もいくつか報告されています。
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