安倍晋三首相は14日、政府の総合科学技術会議で「近年の研究不正事案の頻発は、我が国の研究開発力の基盤をむしばむものであり、大変遺憾」と述べ、再発防止策を検討するよう指示した。
この日の会議では、研究不正問題に関して8人の有識者議員が意見書を提出。その中では、研究不正の防止について、「単なる個別の問題ではなく、国全体の問題として捉え、企業や大学、研究コミュニティ、公的研究機関、政府等で科学技術の研究開発のあり方を考える必要がある」と指摘した。
これを受けて安倍首相は、「研究不正問題にどのように臨めばいいのか、研究現場の実態を十分に踏まえた上で、総合科学技術会議で、個別事案を超えた大きな観点から検討していただきたい」と要請した。