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高齢者の脂質管理における最新の知見について

No.5172 (2023年06月10日発行) P.53

細島康宏 (新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎研究センター病態栄養学講座特任准教授)

藤原和哉 (新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科(健康寿命延伸・ 生活習慣病予防治療医学講座)特任准教授)

登録日: 2023-06-09

最終更新日: 2023-06-06

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  • 最近,「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」が刊行されましたが,高齢者の脂質管理における最新の知見について,ガイドラインの作成にも関わっておられる新潟大学・藤原和哉先生にご解説をお願い致します。

    【質問者】細島康宏 新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎研究センター病態栄養学講座特任准教授


    【回答】

    【84歳までの高齢者において高LDL-C血症の管理は重要である】

    「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」の第7章に高齢者の脂質管理についてまとめられていますが,以下,その要点について簡単に述べます1)

    若年層,中高年と同様に,高齢者においても血清脂質と冠動脈疾患発症には関連があります。スタチン治療による冠動脈疾患や脳卒中の二次予防効果が証明されていることから,高齢者においても冠動脈疾患の二次予防のためにスタチンを用いる重要性が2017年のガイドラインにおいて提唱されました。

    残り742文字あります

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