【質問者】大圃 研 NTT東日本関東病院消化管内科/内視鏡部 部長
【薬剤抵抗性GERDは,内視鏡的逆流防止術(AR MS/ARMA/ARMP)の適応となる。特にARM S/ARMAは,安全性,有効性のエビデンスが報告されている】
GERDの治療において,薬物療法が無効であった場合,外科手術が実施されてきました。特に明らかな食道裂孔ヘルニア(3cm以上)を伴う場合は,外科手術のよい適応となります。
その一方で,明らかなヘルニアがない(3cm未満)GERD〔特に非びらん性胃食道逆流症(non- erosive reflux disease:NERD)〕において,薬物療法に抵抗する症例は多数存在します。その中で,機能性胸焼け(functional heartburn)を除外したGERDにおいて,内視鏡治療が適応されます。
①内視鏡的噴門粘膜切除術(anti-reflux mucosectomy:ARMS)1)2)
噴門の粘膜切除を行うARMSは,当院で109例に施行したところ,5年後においてもその効果が維持されており,約50%の症例がプロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)を離脱しました。
残り993文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する