症例
30歳代の男性。腹痛と嘔吐を訴えて来院した。腹部単純X線検査(立位)で小腸ガス像とニボー像を認め(図1),小腸イレウスと診断した。保存的治療でイレウス症状は改善し,原因精査のため腹部CT検査や小腸造影検査を施行したが明らかな異常所見はとらえられず,狭窄所見もみられなかった。十分なインフォームド・コンセントを行い,カプセル内視鏡(capsule endoscopy:CE)を施行した。
CEが排泄されないため,腹部単純X線検査(臥位)を施行したところ小腸にCEを認めた(図2)。2週間経過してもCEが排泄されないため滞留と判断し,内視鏡的摘出術を行った。
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