【質問者】
齋藤 綾 東邦大学医療センター佐倉病院外科学心臓血管外科分野准教授/臨床工学部部長
冠動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting:CABG)においては左鎖骨下動脈(LSA)から分岐する左内胸動脈(LITA)を心臓の前面を走行する左冠動脈前下行枝(LAD)に吻合する,いわゆるLITA-LADバイパスがゴールドスタンダードとして広く用いられており,その場合,冠動脈のそのほかの血管には大伏在静脈,橈骨動脈や右胃大網動脈が用いられます。内胸動脈は他のグラフト材に比べ長期開存性において優れていることから,3本ある冠動脈の中でも最も重要であるLADに好んで吻合されます。
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