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CASE13 高血糖であるがHbA1c正常/随時血糖232mg/dL,HbA1c 5.4%の63歳高血圧患者[CAUTION!臨床検査の落とし穴]

No.4692 (2014年03月29日発行) P.49

栗田征一郎 (独立行政法人国立病院機構金沢医療センター内分泌・代謝科/内科)

石倉和秀 (独立行政法人国立病院機構金沢医療センター内分泌・代謝科/内科)

長岡 匡 (独立行政法人国立病院機構金沢医療センター内分泌・代謝科/内科部長)

能登 裕 (独立行政法人国立病院機構金沢医療センター内分泌・代謝科/内科/院長)

登録日: 2014-03-22

最終更新日: 2017-07-31

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  • 【症例紹介】

    63歳の男性。40歳頃より高血圧症を指摘され,塩分6g制限に加え,ニフェジピン徐放錠40mg,バルサルタン80mg,アテノロール12.5mgによる内服にて,血圧130/80mmHg前後と安定している。

    58歳時,検診にて血糖値軽度上昇を指摘されていたが,放置していた。2010年5月の外来受診時の採血で,随時血糖が232mg/dLと高値であったが,HbA1cは5.4%であった。糖尿病の有無について紹介受診となる。来院時の血液検査所見を表1に示す。

    検査値のどこに悩んだか

    一般に,血糖高値(空腹時126mg/dL以上,随時200mg/dL以上)とHbA1c(NGSP)6.5%以上の両方が認められれば糖尿病としているが,本例は血糖高値しか認めていない。この時,たまたま食べ過ぎて高血糖になっただけで,糖尿病ではないのであろうか……。


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