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【他科への手紙】循環器内科→内科一般

No.4921 (2018年08月18日発行) P.53

西原崇創 (東京医科大学八王子医療センター循環器内科院内講師)

登録日: 2018-08-15

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  • 今回は心房細動に関してお伝えしたいことがあります。昨今の薬物、カテーテル治療の進歩は目覚ましいものがあります。しかしながら、アブレーション治療によって心房細動のすべてが根治できるわけではありません。また、死亡原因の最新の内訳を見ると、心不全や急性冠症候群、感染症や癌が半数以上を占めています。実は抗凝固療法が当たり前に行われるようになった現在、脳卒中で亡くなる患者さんは全体の10%もいません。もちろん治療の進歩とともに今のようになったわけですが、治療が進歩するように私どもの心房細動に対する認識も変える必要があると思うのです。

    改めて原因を考えると、一番に年齢が挙がります。それ以外に高血圧や糖尿病に始まり飲酒、喫煙などの生活習慣、また多くの心疾患も強く影響します。ちょっと想像して頂くとわかりますが、年齢が原因と考えられる単純な場合もあるでしょうし、飲酒が原因と考えられる人もいます。様々な原因が結果として、“心房細動”をもたらすので病状病期が個々人で異なるのも当然のことと思います。ですので、発作性や持続性といった病期を示した言葉は、便宜的に反映したにすぎず、実は非常に多様な集団だと考えられます。

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