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絨毛性腫瘍[私の治療]

No.4957 (2019年04月27日発行) P.52

新美 薫 (名古屋大学医学部産婦人科)

山本英子 (名古屋大学医学部医療行政学准教授)

吉川史隆 (名古屋大学医学部産婦人科教授)

登録日: 2019-04-29

最終更新日: 2019-07-09

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  • 絨毛性疾患は,①胞状奇胎,②侵入胞状奇胎(侵入奇胎),③絨毛癌,④胎盤部トロホブラスト腫瘍(placental site trophoblastic tumor:PSTT),⑤類上皮性トロホブラスト腫瘍(epithelioid trophoblastic tumor:ETT),⑥存続絨毛症,の6つに臨床分類されている。胞状奇胎以外の絨毛性疾患は,手術や化学療法が必要になるため絨毛性腫瘍と総称されるが,多くは(臨床的)侵入奇胎または(臨床的)絨毛癌である。

    ▶診断のポイント

    胞状奇胎を含むあらゆる妊娠の終了後にhCG(human chorionic gonadotropin)値の上昇を認める。画像検索などで臨床的に侵入奇胎や絨毛癌が疑われるが,病巣の組織所見が得られないために診断を確定できないものを存続絨毛症という。病巣の存在を確認できないときには,奇胎後hCG存続症とし,病巣が確認できる場合には,絨毛癌診断スコアを用いて,臨床的侵入奇胎または臨床的絨毛癌に分類する。

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