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非小細胞肺癌(ドライバー遺伝子変異/転座陰性)[私の治療]

No.4982 (2019年10月19日発行) P.46

大田恵一 (九州大学大学院医学研究院九州連携臨床腫瘍学講座)

岡本 勇 (九州大学病院呼吸器科診療准教授)

登録日: 2019-10-22

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  • 非小細胞肺癌は肺癌の80~85%を占め,腺癌,扁平上皮癌,大細胞癌の順に頻度が高い。

    ▶診断のポイント

    気管支内視鏡検査や経皮的針生検による組織診や細胞診による病理診断を行い,余剰検体を用いてドライバー遺伝子やPD-L1発現割合の検索を行う。胸部CT,頭部MRI,FDG-PETなどの画像検査を用いて病期診断を行う。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    Ⅰ期,Ⅱ期,Ⅲ期の一部は手術,手術不能局所進行のⅢ期は化学放射線療法,放射線照射不能のⅢ期およびⅣ期は化学療法が主体となる。化学療法の治療選択においては,ドライバー遺伝子変異/転座の有無やPD-L1発現割合が重要となる。

    化学療法の適応に関してはperformance status(PS),臓器機能,併存合併症などを考慮し決定する。

    本稿で示す治療例は75歳以下のPS良好例(PS 0~1)を対象としたものであり,高齢者やPS 2では単剤療法や減量などを検討し,PS 3~4に対して化学療法は勧められない。

    ▶治療の実際

    【切除可能例(Ⅰ期・Ⅱ期,Ⅲ期の一部)】

    肺葉切除と肺門および縦隔リンパ節郭清を行う。術後化学療法に関しては,Ⅰ期に対してテガフール・ウラシル,ⅡおよびⅢ期に対してシスプラチンベースの治療を行う。

    一手目 :ユーエフティ®配合カプセルT100(テガフール100 mg/ウラシル224mg)1日250mg/m2分2(2年間)

    二手目 :〈処方変更〉ランダ®注(シスプラチン)80mg/m2第1日(点滴静注),ナベルビン®注(ビノレルビン)25mg/m2第1,8日(点滴静注)併用(3週ごと,4サイクルまで実施)

    【切除不能局所進行例(Ⅲ期の一部)】

    根治放射線照射可能症例では,胸部放射線照射とプラチナ製剤併用療法を用いた同時放射線化学療法を行い,放射線終了後42日以内に地固め療法としてデュルバルマブを投与する。

    一手目 :パラプラチン®注(カルボプラチン)(AUC=2),タキソール®注(パクリタキセル)40mg/m2第1,8,15,22,29,36日(点滴静注)併用

    胸部放射線照射1日2Gy,計60Gyを同時に行う。

    二手目 :〈地固め療法〉イミフィンジ®注(デュルバルマブ)10 mg/kg第1日(点滴静注)(2週ごと,1年間)

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