株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

リンチ症候群[私の治療]

No.5081 (2021年09月11日発行) P.35

石川秀樹 (京都府立医科大学分子標的予防医学特任教授)

登録日: 2021-09-10

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • リンチ症候群は,生殖細胞系列のミスマッチ修復遺伝子の病的バリアントを原因とする常染色体優性遺伝性疾患である。本疾患では,大腸癌や子宮内膜癌(子宮体癌)をはじめ,胃癌,卵巣癌,小腸癌,胆道癌,膵癌,腎盂・尿管癌など様々な悪性腫瘍が,比較的若年で発生する。全大腸癌の2~4%を占めると推定されている。

    ▶診断のポイント

    患者の家族歴,発症年齢,関連腫瘍,病理組織像より,アムステルダム基準Ⅱ(表1)または改訂ベセスダガイドライン(表2)を満たす場合,がん組織のマイクロサテライト不安定性(microsatellite instability:MSI)検査にて高頻度MSI,または,免疫染色でミスマッチ修復蛋白の消失を確認し,確定診断としては生殖細胞系列のミスマッチ修復遺伝子の病的バリアントを同定する(保険未収載)。


    免疫チェックポイント阻害薬のコンパニオン診断や,大腸癌術後の化学療法の際の薬剤選択の判断材料としてMSI検査が行われたり,がん組織のがんゲノムプロファイリング検査でミスマッチ修復遺伝子の病的変異が見つかったりすることにより,今後,リンチ症候群が疑われる例が増えてくると考えられている。

    残り808文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top