株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

気管支喘息(小児)[私の治療]

No.5087 (2021年10月23日発行) P.50

下田麻伊 (青梅市立総合病院小児科医長)

登録日: 2021-10-20

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 気管支喘息は,発作性に起こる気道狭窄によって,咳嗽,呼気性喘鳴,呼吸困難を繰り返す疾患である1)。組織学的には気道炎症が特徴で,小児でも気道リモデリングが認められる。呼吸生理学的には気道過敏性の亢進から引き起こされる気流制限が特徴である。小児喘息ではアトピー型が多く,特異的IgE抗体が高率に認められる。

    ▶診断のポイント

    臨床的には,反復する発作性の喘鳴や呼吸困難があり,β2刺激薬吸入にて改善することで疑う。しかし,喘鳴をきたす喘息以外の疾患を除外することが重要である。長期管理薬を開始,治療ステップを上げてもコントロール不良な場合には診断を見直す。

    また,喘鳴が生下時から常にある,完全には軽快しない,主に吸気時喘鳴である,成長障害を伴う,などの場合は,特に鑑別を要する。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    基本的に「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020」の方針に従う。急性増悪(発作)の際は発作強度を評価する。症状(興奮状況,意識,会話,起坐呼吸),身体所見(喘鳴,陥没呼吸,チアノーゼ)を診察する。客観的な指標としてSpO2が参考になり,96%以上あれば小発作,92~95%で中発作,91%以下では大発作と判定されるが,上記の症状・所見の重症度も考慮する。発症からの時間,増悪の原因,長期管理薬の有無・内容,今回の受診前に行われた発作時治療についても把握する。

    急性増悪(発作)が落ち着いたら,次の目標は長期管理にて気道炎症を抑制して再増悪を防ぐことが重要である。重症度を判定し,対応する治療ステップの基本治療から開始する。増悪時の家庭での対応の説明,患者教育も重要である。近年,小児でも重症喘息に対しては抗IgE抗体などの生物学的製剤が保険適用された。良好なコントロール状態を3カ月以上維持できたときには,増悪予測因子を考慮しながらステップダウンを検討する。

    残り1,552文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    公立小浜温泉病院

    勤務形態: 常勤
    募集科目: 脳神経外科・一般外科・呼吸器内科・循環器内科・神経内科・泌尿器科 各1名、消化器内科 2名
    勤務地: 長崎県雲仙市

    公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。長崎県島原半島の西部地区に位置し、二次救急医療体制の救急告示病院として救急患者を受け入れています。
    2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
    3階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

    当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。
    医療から介護までの医療設備等環境は整いましたので脳神経外科医、一般外科医、呼吸器内科医、循環器内科医、神経内科医、消化器内科医の先生に常勤医師として、地域に信頼される病院を一緒に築いていただける医師をお待ちしております。
    また、新たに透析治療ベッド数15床を開始致しました。将来は、ベッド数を25床に増床することを計画しています。泌尿器科(腎臓内科)医の先生を募集し、新病院の充実を図ってまいります。

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top