SUMMARY
公式の教育カリキュラムを補完する形で学生の学びをサポートする学生サークルの成功には,教員のバックアップと地元関係者との連携が欠かせない。地元にこだわりつつも,グローバルに考える機会もあるとさらに良い。
KEYWORD
インタレストグループ
米国の医学部には,医学生のキャリア支援の一環として,将来の診療科専攻につながるインタレストグループ(小児科・外科・救急など)が複数存在する。プライマリ・ケア領域では家庭医療が代表格である。関連学会も全面的にバックアップしている。
PROFILE
総合診療医(家庭医)。鹿児島県出身,宮崎医大卒。自治医大地域医療学講座で学び,群馬・栃木・岐阜での地域医療およびユニークな教育活動(ごちゃまぜ・置き去り・お泊まり実習等)を経て,2015年より母校に戻り現職。FMIG宮崎顧問。
POLICY・座右の銘
継続は力なり
プライマリ・ケア,とりわけ総合診療医・家庭医についての学生の関心をなんとか盛り上げて,そのまま卒業後の進路に選んでもらいたいという筆者の思いから,2015年の春に筆者が着任してすぐに学生サークルを設立した。呼びかけに賛同した学生らと相談して,名称は米国のモデルに倣い,Family Medicine Interest Group(FMIG)宮崎とした1)。シンボルマークも学生らで作成した(図1)。
メンバーシップは宮崎大学の医学生,看護学生として,現在104名を数える。顧問は筆者で,部長1名(任期は1年・指名にて決定),幹部学生(比較的余裕のある2〜3年生が主体)10名程度で運営している。大学に正式届出をして認証されており,運営予算は同窓会から数万円(1年当たり)が支給されている。メンバー内の連絡は基本的にLINEを使用している。