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胎位異常・回旋異常[私の治療]

No.5169 (2023年05月20日発行) P.52

尾崎康彦 (名古屋市立大学医学部附属西部医療センター産婦人科教授(診療担当))

登録日: 2023-05-18

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  • 胎位異常は胎児と母体の長軸関係の異常で,横位,斜位と骨盤位が含まれる。回旋異常は児頭の回旋方向,胎位や胎勢の異常で,分娩が遷延し難産となり結果的に帝王切開術が実施されることが多いため,胎位異常や回旋異常を適切に管理することが重要である。

    ▶診断のポイント

    胎位異常はレオポルド触診法で疑い,経腹および経腟超音波検査で診断する。回旋異常は内診で小泉門と矢状縫合の方向で診断するが,経会陰的超音波検査法が有用である。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    【骨盤位経腟分娩介助術】

    下記の条件を満たす場合に,経腟的骨盤位分娩の実施を検討する。なお,計画的な骨盤位経腟分娩を推奨するものではない。

    ①児頭骨盤不均衡(CPD)の疑いがない,②単殿位または複殿位,③臍帯下垂がない,④double set up(超緊急帝王切開術が可能),⑤夫婦の強い希望(書面でのインフォームドコンセント)

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