日本肺癌学会肺がん検診委員会は,2022年7月に『肺がん検診ガイドライン2022』(以下,新ガイドライン)1)を上梓した。本稿では,2010年11月発表の『肺癌集団検診ガイドライン』(以下,旧ガイドライン)との変更点,および新ガイドラインを利用する上での留意点を述べる。
「非高危険群に対する胸部X線検査,及び高危険群に対する胸部X線検査と喀痰細胞診併用法を用いた肺がん検診」に関しては旧ガイドラインと変更はなく,死亡率減少効果を示す証拠があるので,行うよう勧められるとした。ただし,二重読影,比較読影など標準的な方法が行われている場合に限定される(グレードA)。
残り1,302文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する