日本専門医機構の池田康夫理事長は14日、2017年度からスタートする新専門医制度について、大学病院以外の病院も研修基幹施設になるとの見通しを示した。参考人として出席した医師臨床研修制度に関する厚労省の会議で話した。
会議で池田氏は、19の基本領域の研修プログラムについて、「研修基幹施設が中心となり、複数の連携施設とともに“研修施設群”を構成して作成する」と説明。機構が研修プログラムを審査し、来年6月に公表する予定も明かした。
これに対し会議の委員は、「大学病院が基幹病院となり、以前のように医局が人事権を握る不安がある」と指摘。池田氏は、内科や外科では数百以上の基幹病院が指定される見通しを示すとともに、研修施設群の中で地域の医療機関と連携する仕組みを強調した。
医師の地域偏在が起きない方法についての質問には、「施設群の分布、連携を調査中。その結果をみて、地域格差があるようなら改善しないといけない」と答えた。