【Q】
バセドウ病が軽快中の患者に対する休薬の条件について,具体的に。 (滋賀県 Y)【A】
バセドウ病を抗甲状腺薬で治療してきて,TSHも含め甲状腺機能が完全に正常化している場合,抗甲状腺薬治療を打ち切ってもよいかどうかは,日常臨床でよく遭遇する悩みである。バセドウ病が寛解しているかどうかを判定するには,バセドウ病の活動性を正確に評価することが必要であるが,いまだ満足できる評価方法はない。したがって,現在最も実際的な方法は,「最少投与量で一定期間,TSH値も含めて甲状腺機能が正常に保たれていれば,患者とよく相談の上,休薬を試みる」ことである。無論,抗甲状腺薬治療を長く行っているほど寛解率は高い。