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炭水化物制限食とSGLT2阻害薬治療の違いは?

No.4932 (2018年11月03日発行) P.54

岡田洋右 (産業医科大学第1内科学准教授)

福井道明 (京都府立医科大学大学院医学研究科内分泌・代謝内科学教授)

登録日: 2018-11-06

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  • 炭水化物制限食とNa依存性グルコース共輸送体(sodium-dependent glucose transporter:SGLT)2阻害薬治療の違いについてご教示下さい。
    京都府立医科大学・福井道明先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    岡田洋右 産業医科大学第1内科学准教授


    【回答】

    【SGLT2阻害薬は多面的な作用があり,幅広い症例に有効性が期待できる】

    日本糖尿病学会が推奨する食品交換表に基づくカロリー調整とは,糖尿病治療の原則である個人のライフスタイルを尊重しながら,適正なエネルギー量で,栄養バランスが良く,規則正しい食事を実践し,糖尿病合併症の発症または進展の抑制を図れる食事であり,炭水化物の摂取比率は50~60%としています。

    低炭水化物食が,糖尿病食事療法のひとつのオプションとして提案されています。低炭水化物食の利点としては,①体重減少効果があること,②食後高血糖(血糖変動)や中性脂肪を低下させること,③内臓脂肪を減少させ,インスリン抵抗性を改善すること,が報告されています。

    一方,合併症に対する長期的な効果を考えることが重要であり,低炭水化物食には以下の危険性があります。

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