【質問者】
岡田洋右 産業医科大学第1内科学准教授
【SGLT2阻害薬は多面的な作用があり,幅広い症例に有効性が期待できる】
日本糖尿病学会が推奨する食品交換表に基づくカロリー調整とは,糖尿病治療の原則である個人のライフスタイルを尊重しながら,適正なエネルギー量で,栄養バランスが良く,規則正しい食事を実践し,糖尿病合併症の発症または進展の抑制を図れる食事であり,炭水化物の摂取比率は50~60%としています。
低炭水化物食が,糖尿病食事療法のひとつのオプションとして提案されています。低炭水化物食の利点としては,①体重減少効果があること,②食後高血糖(血糖変動)や中性脂肪を低下させること,③内臓脂肪を減少させ,インスリン抵抗性を改善すること,が報告されています。
一方,合併症に対する長期的な効果を考えることが重要であり,低炭水化物食には以下の危険性があります。
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