初期臨床研修制度の必修化から今年度で15年経ち、来年度、2度目の同制度の見直しが行われる。「診断推論」の第一人者として知られる名古屋第二赤十字病院副院長の野口善令氏に、よき医師を養成する極意を聞いた。
救急外来の症例が豊富で、研修医が主体的に診断するトレーニングができるのが特徴です。研修医がファーストタッチで、診断のついていない患者さんを診察し、見逃してはいけない疾患を重点的に除外し、当日帰宅させるか入院させるのか判断もします。
もちろん1人で放り出すわけではなく、上級医や指導医が屋根瓦体制でバックアップしますし、研修医向けのカンファレンスでフィードバックもします。
来年度から外来診療研修が必修化されます。緊急度の高くない一般外来での診断推論のトレーニングとして、初診患者の病歴と身体所見をとって鑑別診断を考え検査計画を考えるような研修を少し時間をかけて行う予定です。