【質問者】
玉井尚人 東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座講師
【シールドを設けて周辺環境に汚染物を拡散させない新しいステップも有用】
COVID-19が世界的に流行し,多くの感染者,死亡者が報告されています。経済的にもその影響は大きく,内視鏡診療にも大きな影響を与えています。今後は治療薬の開発,ワクチンの開発・普及が望まれる状況にありますが,いまだに時間を要すると考えられます。
内視鏡検査は患者の体液や喀痰に直接触れる可能性があり,感染リスクを有する処置と考えられます。現在,様々な学会から内視鏡検査・治療に関する提言1)がなされていますが,被検者の感染リスク,処置の必要性の2つの観点から内視鏡の実施の是非やその際の予防法を決定することが推奨されています。日本消化器内視鏡学会からも「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への消化器内視鏡診療についての提言」として様々な状況に応じた助言がなされています。2021年3月段階では改訂第7版が出され,前処置の方法から検査中の換気体制まで非常に細かく,実臨床に沿った内容になっています。
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