株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

消化管粘膜下腫瘍はどう診断する?

No.5103 (2022年02月12日発行) P.45

石井直樹 (東京品川病院消化器内科部長)

中路 聡 (亀田総合病院消化器内科部長)

登録日: 2022-02-14

最終更新日: 2022-02-08

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 消化管粘膜下腫瘍はどう診断すればよいでしょうか?
    Interventional EUS,ERCP関連手技をご専門とされる亀田総合病院・中路 聡先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    石井直樹 東京品川病院消化器内科部長


    【回答】

    【各種検査を駆使して手術適応となるGISTを確実に診断する】

    消化管粘膜下腫瘍の診断のもと紹介される疾患の多くは平滑筋腫・消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor:GIST)・神経鞘腫・異所性膵・消化管神経内分泌腫瘍(gastrointestinal neuroendocrine tumor:GINET)に該当します。

    消化管粘膜下腫瘍を有する症例を診察する際には,まず存在部位と大きさに注目します。最も頻度が高いのは胃ですが,1〜1.5cm未満のものには加療適応のない平滑筋腫が多く含まれています。それ以上となると手術適応であるGISTの割合が高くなりますが,神経鞘腫も大きめの状態で診断されることが多いです。一方,食道に関しては1〜1.5cmを超えても平滑筋腫が多く含まれておりGISTは希少です。また,十二指腸や直腸に存在する場合には,平滑筋腫の割合は少なく小型のものであってもGINETを考慮する必要があります。

    残り735文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top