政府の国家戦略特別区域諮問会議は3月28日、特区内の特例により規制緩和を認める国家戦略特区に6区域を選定した。このうち医療に関連する特区は、「国際ビジネス、イノベーションの拠点」を目的とする東京圏(東京都、神奈川県、千葉県成田市)と「医療イノベーション」を掲げる関西圏(大阪府、兵庫県、京都府)の2区域。特区内の医学部新設は引き続き同会議の検討課題とされ、東京圏から1校に絞り込む方針が示された。
新設先の候補について、会議終了後に会見した新藤義孝特区担当相は「現時点で一番計画が鮮明に出ている」として、成田市を有力視した。
同会議は特区に新設する医学部に対し「既存の医学部とは次元の異なる際立った特徴」を求めており、世界トップレベルの研究者や国際的に活躍する医師の養成を目指すとしている。また、文部科学省が検討中の東北地方への新設と時期が重なれば、教員確保に伴う医師不足などの影響が懸念されるため、新設は1校限りとしている。