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多囊胞性卵巣症候群[私の治療]

No.5215 (2024年04月06日発行) P.47

岩佐 武 (徳島大学大学院医歯薬学研究部産科婦人科学分野教授)

野口拓樹 (徳島大学大学院医歯薬学研究部産科婦人科学分野)

鎌田周平 (徳島大学大学院医歯薬学研究部産科婦人科学分野)

登録日: 2024-04-08

最終更新日: 2024-04-02

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  • 多囊胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome:PCOS)は生殖世代の女性の6〜10%に認められ,月経異常,アンドロゲン過剰症状,卵巣の形態変化および内分泌代謝異常など,多彩な症状を呈する症候群である。病因は明らかにされていないが,遺伝学的素因に肥満などの後天的要素が加わることで,内分泌的異常が顕在化し発症に至ると考えられている。月経異常の種類として,希発月経がおよそ半数を占め,第一度無月経と無排卵周期症がそれに次ぐ。エストロゲン分泌が保たれた状態での月経異常が長期間続くことで,子宮内膜増殖症や子宮内膜癌のリスクが高まる。

    ▶診断のポイント

    日本産科婦人科学会の診断基準(日産婦2007)1)に沿って診断する。本基準では,①月経異常,②卵巣の多囊胞性変化,③血中男性ホルモン高値またはLH基礎値高値かつFSH基礎値正常値を必須項目としており,これらをすべて満たす場合にPCOSと診断する。LH高値は「血中LH値が正常女性の平均値+1SDを超える場合」とされているが,用いる測定系,体型および測定時期によって測定値が変動することに注意する。また,卵巣の多囊胞性変化は「少なくとも一方の卵巣において,2~9mmの小卵胞を10個以上認める場合」とされているが,超音波診断機器の解像度の上昇に伴い,多くの個数をカットオフ値にすべきとの意見もある。

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