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子宮内膜症に対する薬物療法  【ジエノゲストの高い症状緩和効果に期待】

No.4793 (2016年03月05日発行) P.56

熊切 順 (順天堂大学産婦人科准教授)

登録日: 2016-03-05

最終更新日: 2016-10-26

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子宮内膜症は生殖年齢女性の20~40%に発症する疾患とされ,月経困難症,排便痛,性交痛,慢性骨盤痛などの症状や不妊症の要因となる。子宮内膜症はその病変部位から,腹膜,卵巣チョコレート嚢胞,深部子宮内膜症,稀少部位子宮内膜症に分類されるが,いずれもエストロゲン依存性腫瘍であることから,その臨床症状に対してホルモン製剤による保存的な症状緩和が有効である。
わが国における薬物療法として,過去においてはGnRHアゴニストによる偽閉経療法が行われていたが,本製剤による更年期様症状の副作用から,近年では第一選択薬として使用されていない。過去より,本疾患に対する治療法としてエストロゲン-プロゲステロン合剤による偽妊娠療法も行われており,その効果が高いことが知られている。しかし,中~高用量合剤による副作用や,低用量ではあるが,経口避妊薬として自費負担となることなど,これらの使用には問題が少なくなかった。
一方,2005年以降の子宮内膜症による月経困難症に対しての低用量エストロゲン-プロゲステロン合剤(LEP)の保険適用とその高い効果から,近年においてはLEPが子宮内膜症に対する第一選択薬となっている。また,2008年よりわが国で販売が開始されたジエノゲストは,子宮内膜症病変に直接的に作用するため,さらにその症状緩和に対する高い効果を期待できる。
現在においても子宮内膜症に対する新薬の開発が活発に行われており,副作用が少なく,より選択的に子宮内膜症病変を萎縮させる効果の高い薬剤の販売が期待される。

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