スペクトロスコピーとは,光を物質に照射し,透過した光の性質を解析して,対象物の構成成分(たとえばコレステロールや膠原線維)を分析し,画像化する新しい不安定プラークの診断法である。また,非観血的な不安定プラークの診断法として,空間解像度が低いという制約はあるが,CT,FDG-PET,MRIが臨床応用されている。
現在,臨床で応用されているのは近赤外領域(700~2500nm)の光で,近赤外光を物質に照射し,透過した光の性質(強度など)を解析してプラークの性状を診断する(図1)1)。
スペクトロスコピーと病理組織の対比を図2に示す。カテーテルに装着し冠動脈の全周性(360度)診断も可能である(図3)2)。
最近では,血管内超音波(intravascular ultrasound;IVUS)カテーテルにスペクトロスコピーを組み合わせたカテーテルが開発され,IVUSで血管(プラーク)の形態が,スペクトロスコピーでプラークの性状が診断できるようになった。
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