昭和大(小出良平学長)は15日、医学部の一般入試で、現役と1浪の受験生にのみ加点する調整を行っていたことを公表し、謝罪した。合格者決定の際に同窓生子女を優遇していたことも認めた。同大は第三者委員会を設置して再調査を実施し、今後の対応を検討するとしている。
医学部入試における得点調整が発覚したのは、東京医大に続き2校目。文部科学省は全国81の国公私立医学部に対し、訪問や聴き取りによる実態調査を進めており、昭和大の事案はこの調査の過程で判明したもの。
同大医学部の一般入試では、筆記による一次試験と、面接・小論文・学校調査書による二次試験を実施している。同大によると、2013年度の入試から、二次試験の調査書の評価において現役と1浪の受験生の点数に加算する調整を行っていた。また、一般入試のうちⅡ期試験の合格者を決定する際に、募集人員20人に加えて、辞退者を見込んで補欠者の中から同窓生の子女を優先的に合格させていた。
同大は2019年度入試より、調査書評価項目から現役・1浪の受験生に対する加点に関する項目を削除し、Ⅱ期試験では募集人員の20名のみを合格者とするとしている。なお、文科省が81の医学部を対象に8月に実施した書面調査では、過去6年間の同大の男性合格率は女性の1.54倍だったが、同大は性別によって取扱いに差は設けていないとしている。