全国医学部長病院長会議(会長=山下英俊 山形大医学部長)は13日、東京医大が医学部入試で性別や年齢を理由に得点調整を行っていた問題を受け、公平・公正な医学部入試のあり方を検討する小委員会を設置したと発表した。
新設された「大学医学部入学試験制度検討小委員会」(委員長=嘉山孝征 山形大参与)では、大学の自浄作用として、①性別、浪人年数、内部進学、地域枠など、様々な入学枠に関する公平性の考え方、②募集要項等の受験生への事前情報提供のあり方―などについて検討し、年度内に議論を取りまとめる予定。
医学部入試を巡っては、文部科学省が現在、全国81の医学部を対象に実態調査を進めている。9月に公表された書面調査では、全ての医学部が不正操作はないと回答していた。しかし、柴山昌彦文科相は今月12日の会見で、その後の訪問調査を通じて、東京医大以外の複数の医学部でも男女・年齢等によって取扱いに差を設けていることが判明したと発表。ただし、今月中にまとめる予定の中間報告でも大学名は公表せず、大学側の自主的な対応に委ねる方針を示している。