4月は、この春新たに研修医となった後輩ドクターに贈る座右の銘(好きな言葉)を募集しました。読者の皆様からいただいた意味深い言葉の一部を紹介します。
「格物致知」は「物事の道理や本質を深く追求し理解して、知識や学問を深め得ること」(新明解四字熟語辞典)、「克己復礼」は「私情や私欲に打ち勝って、社会の規範や礼儀にかなった行いをすること」(同)。前者は『大学』、後者は『論語』を出典とする重く厳しい言葉です。
「患者さんから学ぶ姿勢を忘れずに」は、自身が入局当時教授から言われた言葉で、いまも大事にしているそうです。「下積みの間は外野で球拾いを続ける」には「外野で球拾いをして精度を高める経験が、いつかチャンスが訪れた時に生かされる」との思いが込められています。
“We doctors exist for the patients.”は、自身が卒後2年目に東南アジアの国に出向した際、現地の一般人との会話の中で、「夜の9~10時まで病棟に残っていることも稀ではない」と日本での仕事ぶりを説明したのに対し“Unbelievable!”と言われ、咄嗟に口を衝いて出た言葉。時間外労働が制限される時代となったいまも、事あるごとに肝に銘じているとのことです。
以下、皆様からいただいた研修医時代のエピソードの数々を紹介します。(次ページへ)