厚生労働省は13日、日本の医療の20年後を見据えた政策ビジョン『保健医療2035』を今夏をメドに策定すると発表した。塩崎恭久厚労相が同日の会見で明らかにした。厚労相の下に設けた懇談会で、「国民の健康増進」「保健医療システムの持続可能性の確保」「保健医療分野における国際貢献」「地域づくり」等における戦略的取り組みを検討して取りまとめる。
懇談会は、渋谷健司東大院国際保健政策学教授を座長に、30、40代(平均年齢42.9歳)の有識者を中心に構成。今月中に初会合を開く。参与に任命した小野崎耕平日本医療政策機構理事長が、懇談会の運営や施策の企画立案等の事務局機能を担う。議論の経過は、横倉義武日本医師会長ら4人のアドバイザーに適宜報告する。
会見で塩崎厚労相は、「医療(費)のビジョンなき単なる削減はいかがなものかと思っている。プライマリーバランスの黒字化を図るため、ボリューム的には医療が一番大きいということであれば中身をさらに良くしていきながら、どう持続可能なものにしていくか考えなければならない」とコメントした。