認知症診療において脳イメージングは補助的診断法として必須となっている。形態的診断法としてのMRIは萎縮パターンから認知症の原因疾患を絞ることができる。さらに機械学習法の応用により自動診断の可能性が示唆されている。機能的脳画像は脳血流のみならず分子レベルでの診断ができ,アミロイドβ蛋白やタウ蛋白の蓄積量をポジトロン断層法(positron emission tomography:PET)で,およびドパミントランスポータ濃度を単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(single photon emission computed tomography:SPECT)で測定可能なことから,認知症の早期診断および鑑別診断に役立つ。本特集では,脳イメージングにおける各モダリティの進歩について,それぞれの専門家に説明して頂く。
1 MRI
松田博史(国立精神・神経医療研究センター脳病態統合イメージングセンター長)
2 脳血流SPECT
飯塚友道(複十字病院認知症疾患医療センター長)
3 DAT scanおよびMIBG
清水聰一郎(東京医科大学高齢診療科准教授/外来医長)
4 アミロイドおよびタウPET
仲野義和(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部)
島田 斉(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部)