適切な前処置と薬剤投与は,安全で確実な内視鏡に不可欠である。過不足のない咽頭・鼻腔麻酔,鎮静剤,蠕動抑制薬投与は患者の受容性を高め,内視鏡リピート率を向上させる。腸管洗浄の可否は大腸内視鏡のクオリティを左右する。一方,不適切な前処置や薬剤投与は偶発症を誘発する。抗血栓薬内服患者が内視鏡を受ける機会が増え,内視鏡前後の抗血栓薬の取り扱いも喫緊の課題である。本特集では,前処置・薬剤投与・抗血栓薬の取り扱いを適正化するための情報を解りやすく解説したので,是非一読いただき明日からの内視鏡に生かしていただきたい。
1 上部消化管内視鏡の前処置・薬剤投与の基本と工夫,
検査に伴う偶発症への対応
樋口和寿(日本医科大学消化器内科学)
貝瀬 満(日本医科大学消化器内科学教授/内視鏡センター長)
2 大腸内視鏡の前処置・薬剤投与の基本と工夫,
検査に伴う偶発症への対応
大森 順(日本医科大学消化器内科学)
貝瀬 満(日本医科大学消化器内科学教授/内視鏡センター長)
3 内視鏡検査・治療における抗血栓薬の取り扱い
原田 智(大阪医科大学第2内科)
竹内利寿(大阪医科大学附属病院消化器内視鏡センター長)