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三宅信昌

登録日:
2020-02-13
最終更新日:
2022-03-29
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  • 「2022年度診療報酬改定の評価:整形外科関連を中心に」

    1)2022年4月の診療報酬改定(2年ごとに施行)

    2021年春頃に各学会の社会保険検討委員会に選ばれた医師会員が学会としての要望事項 (新規要望・改定要望・材料要望)をまとめ、一般社団法人外科系学会社会保険委員会連合(外保連)と一般社団法人内科系学会社会保険連合(内保連)に提出しました。

    その後各学会から外保連委員・内保連委員に選ばれた医師会員が、2021年の夏に厚労省とのヒアリングを行い、そこで医学的なデータを含めた国との会議が開かれています。

    その後中央社会保険医療協議会(中医協)では、2021年8月から2022年2月初旬まで31回にわたる会議が開かれ、厚労省、日本医師会、保険者や医療関連の代表者等で医療政策に対して、細やかな討議が行われたようです。

    結果:診療報酬本体+0.43%(医科+0.26%、歯科+0.29%、調剤+0.08%)、薬価−1.35%、材料費−0.02%

    2)整形外科関連の改定

    ・初診・再診料:情報通信機器を用いた場合の新規点数(オンライン診療料)

    ・小児運動器疾患指導管理料規定の変更:12歳未満から20歳未満へ

    ・湿布処方:1処方につき、63枚へ(従前は70枚規定)追加時はコメント要

    ・(新規)リフィル処方箋の設定(1処方につき30日以上の投薬を行った場合には、3回まで算定可(100分の40の点数))

    ・(新規)運動器リハビリテーションデータ提出加算(50点)

    ・(新規)大腿骨近位部骨折の二次予防継続管理加算(要届け出、施設により異なる点数(1000点・750点・500点)月1回1年まで)

    ・(新規)人工骨頭挿入術を骨折後48時間以内に行った場合には、4000点アップ規定

    ・(新規)関節液検査(50点)

    ・(新規)下肢創傷処置

    ・(点数の部分的アップ)

    ・静脈・点滴注射料皮下筋肉注射料血液採取料

    ・創傷処理・皮下切開術・筋膜切開、切離術・下肢創傷処置・デブリードマン、骨部分切除、関節鏡視下手術・関節滑膜切除術・脊椎手術・腫瘍手術

    3)感想

    基本的に今年は大きな改定はありませんでした。問題点は、今年10月1日に施行される、後期高齢者の医療費負担割合の変化で、1割負担が2割になる規定についてです。また、今後の医療保険については、治療(薬物療法・リハビリ・手術療法・患者指導など)が変化することがあるかと思います。医師として、各学会の外保連委員、内保連委員にその旨をお伝えして、改定に反映されるように活動すべきだと思いました。

    三宅信昌(三宅整形外科医院院長、日本臨床整形外科学会参与)[診療報酬改定]

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